小田切です。
プレスリリース作りました。
明日バンカートに持って行きます。
皆さんもこれを使ってメディアにどんどんアプローチして下さい。
本当に時間が迫っていますので、ご協力お願いいたします。
日韓現代美術交流展
「純情の衝突2007」
プレス・リリース
2007年7月23日
開催概要
2007年9月1日(土)~9月5日(水)
※開催期間が伸びる可能性があります。
シンポジウム 2007年9月1日(土)17時30分より(1時間半から2時間程度)
2007年9月2日(日)15時より(1時間半から2時間程度)
オープニングパーティ2007年9月1日(土)19時30分より
場所:BankART Studio NYK (横浜市)
〒231-0002 横浜市中区海岸通3-9
本展覧会について
本展覧会は、2006年8月9日から15日、骨董や工芸で有名なソウルのストリートである仁寺洞の耕仁美術館第三展示室にて開催された日韓現代美術交流展の第二回展示です。日本と韓国、それぞれの若手美術作家が個人制作とグループワークの2つの制作形態にて参加し、作り上げる展覧会です。
日韓の政治的・歴史的な確執と、それとは裏腹なサブカルチャーを中心とするの急速な接近。その渦中において、若い同世代のアーティストがお互いに何を感じ、どのような表現を行っているのかを、等身大で発表しあう場としてのこの企画。メディアのフィルターを通した情報ではないリアルな二国の関係性を追及していきます。
またこの企画は、制作のテーマが自己の内側に向かう傾向が感じられる近年の日韓の若いアーティストたちに、社会的なコンテクストを意識した制作を行う機会を提供するものでもあります。
展示は1年に1回、毎年日本と韓国で交互に行われます。前回が韓国での開催であったため、2007年は日本での開催となりました。韓国側からも可能な限り多くの参加アーティストを日本に召集し、作品陳列と同時にシンポジウムを行なうなど、より深いコミュニケーションを実践します。
前回の展示について
前回のソウルにおける展示は日本人8名、韓国人11名の参加で行われ、日本人参加者のうち6名が現地に赴きました。
各アーティストの通常個人制作の展示と同時に、日本グループと韓国グループが現地にて共同で制作するグループワークを行いました。日韓それぞれが任意のアーティストを相手グループから選び、お互いを観察し、その印象を切り分けたキャンバスに表現するポートレートを制作しました。それらは最終的に縫い合わされ、この展覧会の船出を象徴する記念旗としました。また裏面には「純情の衝突」「画材を使ったコミュニケーション」をキーワードとし、会期中の会場内で制作を行い、その様子をオーディエンスにも体験してもらいました。
今回の展示企画について
多くの動員数や反響を頂いた前回のソウルでの展示でしたが、それはテーマをより明確にした本格的な企画の必要性など、この展覧会の成長のための多くの課題を残す結果も残しました。
今回の日本における展示では企画の段階から日韓の間で密な連絡体制をつくり、前回展の反省点や、企画のアイデアなどについて幾度とない連絡をとってきました。
共同でひとつの作品に着手した前回が「日本と韓国の融合の試み」と位置づけられるとすれば、今回は「お互いが何者で、どのような違いがあるのか」という点を明確にする展示を目指しています。
このアイデアは、今後もこの展覧会を継続的に展開していく上で、馴れ合いの雰囲気を引きずることの危険性を感じた結果生まれたものでもあります。これをひとつの基準とすることは、今後の企画を作っていくうえでも意義深いと考えます。
展示のテーマ
「日本と韓国 接点の物語」
日本と韓国の接点をテーマにし、制作を行います。このキーワードは必ずしも歴史的な内容を意味せず、広い意味にて捉えることができるものとします。
展示の形式
「日本と韓国 接点の物語」をテーマにグループワークと個人制作を行います。
グループワーク
グループは日本と韓国で別れ、それぞれが「日本と韓国 接点の物語」を自由に捉え、制作を行います。テーマをどのように捉えたか、というところから作品化する過程や、その間にグループ内で交わされたコミュニケーションが、お互いのグループの差異を考える上で重要であるので、それらは記録し、展覧会場にてオーディエンスにも観てもらえるプレゼンテーションを行います。参加人数、メディアに制限は設けません。
各国のキーワード(どのように「日本と韓国 接点の物語」を捉えるか)が決定するまで、アイデアはお互い公表せず、より純粋な形で差異を具現化するようにしました。
※各国のグループワークの内容については後述。
個人制作
個人制作では各国グループより選抜され、グループワーク同様「日本と韓国の接点」をテーマに制作されます。ただしグループワークよりも、より自由に個人的観点に基づいてテーマを捉えた制作となります。メディアに制限は設けません。
日本側のグループワーク
日本グループは、テーマの捉え方を考えることから一旦視点を変え、制作のキーワードではなく、制作の方法論から話を進めてみようと考えました。最終的に日本の工芸や木版画などに見られる「分業制」を導入し、各アーティストが専門分野や興味のある分野を担当する「工房」の設立というアイデアに至りました。キーワードの決定に関してはアンケートやインタビューなどのリサーチを一般の日本人や韓国人に対して行い、どのようなイメージを具現化してほしいかを問う「受注」方式を採用。選抜されたリサーチ結果から「日本と韓国 接点の物語」を抽出し、作品化することにしました。
こうして日本グループは「くみひも工房」と名づけられた工房を設立しました。この活動は今後この展示を離れても続ける予定です。
さらに展示方法にもそのアンケート結果を導入します。「韓国やその他アジア諸国の市の活気」というキーワードをリサーチによって得、それを体現するマーケット・インスタレーションによって制作された作品は付随する物語とともに観客に販売されます。購入するための通貨は新たな「物語」です。会場に置かれたアンケート用紙に観客が「物語」を書き込むことでそれが通貨となります。
現在様々なジャンルの約12の物語が、各プロジェクトのリーダーである「頭領」によって統率され、職人達によって制作されています。
韓国側のグループワーク
韓国側はグループワークとして2作品を展示する予定です。
ひとつ目の作品は、日韓において回答の出ない様々な問題点に着目し、それらについておたがいの意見を結びつけることで接点を創造する試みです。
具体的には、韓国の街頭で日韓に関する意見や感情を連なった人型にデザインされた紙製のロープに表現してもらいます。それを会場に持ち込み展示。また、同時に日本のオーディエンスにも同様に書き込みを行なってもらい、シンプルかつインタラクティブな交流の接点を作り上げます。
ふたつ目のグループは、韓国に点在するニッポン的イメージ(建造物、言語、生活のスタイル、人々など)の探索を行ないます。それを基に「Nippon in Korea」と題されるドキュメンタリー映画と写真による展示をします。
事業の目的
完全非営利。表層における交流ではなく、本質的なコミュニュケーションを現代美術という多角的な媒体を用いることで実現し、両国の未来における関係の基盤つくりを行なうことを目的とします。また、この展示をきっかけに多くの観衆に両国のより親密なコミュニケーションについて考えてもらうことを目的とします。
参加作家
日本
山田心平 Shimpei Yamada
木版画、アクリル画
杉原信幸 Nobuyuki Sugihara
インスタレーション、油画、建築デザイン、空間デザイン、文章、パフォーマンス
小田切雄亮 Yusuke Odagiri
アクリル画、ドローイング、音
青島左門 Samon Aoshima
彫刻
渡邉知樹 Tomoki Watanabe
水彩画
はまぐちさくらこ Sakurako Hamaguchi
アクリル画
藤村亮太 Ryota Fujimura
セラミック、石膏、土全般
手嶋民生 Tamio Teshima
デザイン、映像
井内宏美 Hiromi Iuchi
アクリル画、ミクストメディア、インスタレーション
末松歩 Ayumi Suematsu
紙製立体
宋丞敏 Sunming Song
(日本在住韓国人作家)
映像
洪承希 Sunhi Hong
(日本在住韓国人作曲家)
音楽
アンナ・ズミスロブスカ Anya Zmyslowska
(日本在住ポーランド人作家)
アクリル画
韓国
Kim, Tae Yeon
テキスタイル
KIM I JO
絵本
Min-Jung Kim
アクリル画
Kim Doei
写真
LEE, MI OK
インスタレーション
Shin Hye Yeon
鉄
Woo so young
アクリル画
Zinse
ペインティング、インスタレーション
Bye N
アクリル画
Kim Chae Won
ミクストメディア
Lee Na Ri
韓国伝統絵画